家電リモコン(環境制御)機能は、ファイン・チャットに赤外線ユニットを接続し、テレビやエアコンなど身の回りの機器のリモコン操作ができるものです。
テレビの電源、チャンネル、音量などの基本的なリモコン操作は、メーカー指定などの簡単な設定変更で、すぐに使うことができます。
その他の家電については支援者が信号登録する必要がありますが、一度登録してしまえば、様々な機器を操作できます。
赤外線を使用しているので、Wi-Fi不要でトラブルもありません。
■操作できる機器は赤外線リモコン機能を搭載しているものに限ります。 Wi-Fi経由やBluetoothで操作する機器には対応していません。 ■信号や名称の登録は入力スイッチだけでは行えません。 使用する機器のリモコンのボタンを押しながら、ファイン・チャットのスイッチを操作するなど 両手を使った複雑な操作が必要ですので支援者が行ってください。 ■一般的なエアコンのリモコン信号は非常に複雑で、操作、登録には注意が必要です。 【6. 学習リモコンでエアコンを操作するときの注意】を必ず確認してください。 |
- 1. 赤外線学習ユニットの接続方法
- 2. プリセットのテレビ操作
- 3. 学習リモコン【準備】:支援者による信号登録手順
- 4. 学習リモコン【準備】:支援者による名称登録手順
- 5. 学習リモコンの操作
- 6. 学習リモコンでエアコンを操作するときの注意
1. 赤外線学習ユニットの接続方法
ファイン・チャット左側面の「赤外線信号」の端子に、「赤外線ユニット」の付属ケーブルを接続します。
赤外線信号の到達距離は、一般的に約10m程度まで届きますが、壁の反射や障害物によって
影響されます。うまく操作できないときは「赤外線ユニット」の置き場所などを変えてみてください。
2. プリセットのテレビ操作
ファイン・チャットに登録されている(プリセット)テレビリモコンの信号は、対応メーカーは6社、操作項目は9つです。設定でテレビメーカーだけ指定すればすぐに操作が可能です。
◆対応可能メーカー
●パナソニック
●シャープ
●ソニー
●東芝
●日立
●三菱
※各メーカーとも2010年以降の機種にのみ対応しています。
ただし対応メーカーでも一部未対応のものもあります。
◆テレビ操作画面での操作項目
信号名称 | 機能 |
チャンネルアップ | チャンネルを選ぶ |
チャンネルダウン | |
音量アップ | 音量を上げる |
音量ダウン | 音量を下げる |
アンテナ切替 | 地デジ、BS、CSが順番に切り替わる |
入力切替 | テレビ、レコーダー、外部入力などへ切り替える |
電源 | テレビの電源を入れる/切る |
戻る | 設定30「環境制御機能」で「学習リモコン」を選択した場合 |
会話(終了) | 会話に戻る/(スリープ状態) |
操作方法
設定30「環境制御機能」の選択肢によって、テレビ操作画面までの、操作方法と画面表示が異なります。
■「会話とテレビ」の時 (出荷状態)
■「テレビのみ」の時
3. 学習リモコン【準備】:支援者による信号登録手順
学習リモコン(環境制御機能)を使えば、照明、エアコン、DVDレコーダーなど、赤外線リモコンで使える機器を操作することができます。
最初の信号と名称の登録には、支援者の手間と時間が必要です。
登録方法には、ひとつづつ登録する「個別登録」、1つのグループ(6個)を一度に登録する「グループ登録」の2つがあります。
学習リモコンのグループと番号について
可動文字板部分、60分割の枠に、リモコンの信号と名称が登録できます。
※ひらがな/カタカナ、あいさつ、体調、オリジナルどの文字板が入っていても使い方は同じです。
(1)信号登録したい家電製品のリモコンを準備します。
今回は個別登録、『グループ2・番号4』の『け』の場所に「テレビの電源」を登録してみます。
(2)ファイン・チャットの設定を変更します。
設定項目番号 | 設定項目 | 選択肢 |
30 | 環境制御機能 | ◎会話と学習リモコン ◎学習リモコンのみ |
(3)ファイン・チャットを「学習リモコン設定モード」で起動します。
一度本体の電源を切り、「赤」と「緑」のボタンを押しながら電源を入れます。
青、黄、緑、赤の4つのボタンを使い、「信号」「名称」を登録させます。
(4)画面に従い「信号登録⇒登録⇒個別登録⇒グループ⇒信号」を選択します。
(5)登録したいリモコンのボタンを押し、リモコンの信号発信部と赤外線ユニットの受光部を向かい合わせにします。
登録のコツは
「黄色のLEDが光ったら、
登録させたい信号を1回だけ
普通に操作するときのイメージで押して、離す」ことです
これで信号登録は終わりです
(6)信号出力の確認をします。
確認のため「青」を押して今登録した信号を出力させ、家電製品が動く事を確認します。
◎動いた場合は「緑」を押して決定します。
◎動かない場合は、信号登録が出来ていないことになるので、「赤」を押して信号を再登録します。
リモコン信号は「登録が完了しました」と表示されれば、ファイン・チャットの電源を切っても 信号は保存されます。 |
(7)信号の登録が完了したら、一度電源を切って入力スイッチで再起動します。
「リモコン」枠を選択。
「グループ2 →信号2-4」を選択して、登録したリモコン信号を発信、家電製品が動くかを確認します。
(この時「信号2-4」の前に「○」が付いていると、信号が登録されているということになります。)
■グループ登録の方法、信号の移動コピー方法については、取扱説明書44ページを参考に
してください。
4. 学習リモコン【準備】:支援者による名称登録手順
今回は『グループ2・番号4』の『け』の場所に登録したテレビの電源の名称登録します。
下の表【登録できる文字、単語】を参考に黄色ボタンと青色ボタンで文字を選びます。
名称作成画面のレイアウトとボタンの役割
登録できる文字、単語
5. 学習リモコンの操作
『3. 学習リモコン【準備】:支援者による信号登録手順』
『4. 学習リモコン【準備】:支援者による名称登録手順』の登録が完了したら、
実際に学習リモコンで操作してみましょう♪
上記で登録した『グループ2・番号4』の『け』の『テレビ電源』を例に説明していきます。
学習リモコンの操作画面
設定30「環境制御機能」の選択肢によって、テレビ操作画面までの、操作方法と画面表示が
すこし異なります
■「会話と学習リモコン」の時 (出荷状態)
■「学習リモコン」の時
「〇テレビ電源」が
色反転したときに
入力スイッチを押す
6. 学習リモコンでエアコンを操作するときの注意
一般的なエアコンのリモコン信号は非常に複雑で、一つの操作ごとに、「冷暖房のモード、温度、風量、風向」などの「すべての情報がまとめて本体に送信」されます。
そのため、単純に「温度を1℃上げる/下げるだけ」と言うリモコン信号は存在せず、もちろんそのような信号の登録もできません。
よって、学習時には「冷暖のモード、温度、風量、風速、その他」を一括した学習のみを行うことになります。
【事例】
エアコンの「暖房・18℃・風量弱」で運転時に、本体付属リモコンの「温度を(1℃)上げる」のボタンを押すと、エアコン本体には「温度を1℃上げる」ではなく、「暖房・19℃・風量弱」という状態にする命令の信号が送信されます。
【課題】
上記のように支援者が冬の暖房運転時に本体付属リモコンの「温度を1℃上げる」のボタンを押して本機の学習リモコンに学習させた場合、利用者が夏の冷房運転時に「温度を1℃上げる」の枠を選択すると、エアコンは「冷房で温度を1℃あげる」ではなく、「暖房・19℃・風量弱」の運転に切り替わってしまいます。
【解決策】
学習リモコンにエアコンの信号を登録する場合には、できるだけ「運転オート(冷暖も自動で設定)」や「風量オート」などの自動モードで登録して、自動モードの信号でエアコンを運転/停止させることをお勧めします。
やむを得ず細かい設定を登録される場合は「運転モード(冷房・暖房、除湿)と温度、風量設定のすべてを含めた登録をメモしておいて、本機の利用者が常に運転状況を理解できるようにするなどの対策を行ってください。
■お知らせ ●すべてのエアコンが上記の仕様となっているわけではありません。信号登録時に実機の動作を確認しながら、どのような信号を登録するべきか、支援者の方が確認してください。 ●ストーブをはじめとした火器類を使った暖房設備は万一の誤動作で火災の恐れがありますので、本機では絶対に操作を行わないようにしてください。 |